植毛をすると頭皮が炎症や化膿を起こす?【人工毛の危険性】
薄毛に悩んでいる方の話を聞いてみると、次のようなことを言われる機会が多くあります。もしかして、あなたも植毛に対して、そのように感じているのではありませんか?
「植毛手術を受ければ、今地肌が見えて気になっている部分に、髪が生えるとは思います。だけど、植えた部分の頭皮が真っ赤にただれたり、炎症を起こしたりしないか心配なんです。だから、薄毛は嫌だけど、植毛をするのは怖いというのが正直な気持ちです」
薄毛対策の話を友人や知人と話をしていて分かったのですが、上述したように『植毛をすると皮膚が赤くただれる』というイメージを持たれている方が本当に多くいらっしゃいます。
しかし、自毛植毛をして本当にそのようなことは起こるのでしょうか?、それにどうして、たくさんの方が植毛は頭皮が炎症を起こしたり、ただれたりする危険なものと認識しているのでしょうか?以下にそれらの点について、解説させて頂きます。
人工毛植毛は副作用の危険性が高い

植毛は大きく分けて、自分の後頭部や側頭部の毛を薄くなっている部分に移植する『自毛植毛』と、人工のナイロンのポリエステルの毛を移植する『人工毛植毛』の2種類があります。そして、上述したような『赤く皮膚がただれる、炎症を起こす』といった副作用が起きるのは、人工毛植毛法となります。
日本国内では昔から人工毛植毛が盛んに行われてきましたので、『植毛=皮膚がただれる、炎症を起こす』という認識が強いのだと思います。
ただし、人工毛は人体にとっては、異物と言える存在です。つまり、体にとっては病原菌と同じ扱いになります。ですから、体は人工毛を体外に追い出そうとするので、抜けやすい特徴があるんですね。そして、抜けやすいから、手術の際には頭皮の深いところまで毛を差し込むことになります。
そのように、頭皮の深部まで差し込めば、たしかに毛は抜けにくくはなります。しかし、簡単に抜くことができないため、切れ毛が皮膚の中に入り込んでしまい、化膿や炎症の原因になっていくんですね。ひどい人では、頭皮全体が化膿を起こしてしまい、既存の毛まで抜け落ちていきます。
実際、そのように危険な副作用があることから、植毛先進国のアメリカでは人工毛の植毛は、法律で禁止されています。ですが、日本国内ではいまだに危険性の高い人工毛の植毛手術がいまだに行われているわけです。
そのような理由から、多くの方が『植毛は頭皮が真っ赤にただれる危険な手術』という認識を持っているのでしょう。しかし、それはあくまでも人工毛の植毛の場合です。
一方、自毛植毛の場合は植えるのは、自分の毛ですし、一度生着してしまえば、たとえ抜けたとしてもヘアサイクルが正常な限りは、また髪は生えてきます。ですから、人工毛植毛のように皮膚がただれるような心配はほとんどありません。
それに、再配分する後頭部や側頭部の髪は、脱毛ホルモン『ジヒドロテストステロン(DHT)』の影響を受けにくいという特徴がありますので、植えた髪は抜け毛を起こしにくい特徴を持っています。
ですから、植毛を検討している方は、ご自身の後頭部や側頭部の髪を、生え際や頭頂部に再配分する『自毛植毛法』での手術をお勧めします。なお、自毛植毛にはFUT法、FUE法、ARTASロボット植毛などさまざまな方法があるのですが、それぞれの特徴やメリット・デメリットについては、次の記事で紹介していますので、そちらをご覧になってみてください。
【2014年・最新版】自毛植毛の各手法のメリット・デメリットまとめ