親が薄毛だと子供も禿げるのはどうして?【遺伝で薄毛が起こる理由】
「親は祖父はおれが生れたときから禿げているし、親戚にもたくさんいるから、おれも絶対に若ハゲになってしまうんだ・・・」
そのように悩んでしまう20代、30代の若者は大勢います。ですが、本当に薄毛は遺伝するものなのでしょうか?
実は薄毛そのものの遺伝子というのは、いまだ発見されていません。つまり、薄毛自体が両親からあなたへ遺伝するわけでは無いんですね。
その証拠に、父親がツルツルに禿げていても、息子は髪がフサフサな親子も実際にいらっしゃいます。例えば、プロ野球選手のイチローがその一例です。
彼の父親の鈴木宣之さんは、前頭部と頭頂部の髪が今から約20年前からほぼ無い状態ですが、イチロー選手は40歳近くになっても、薄毛化している傾向はみられません。もし、薄毛の遺伝子が存在しているとしたら、イチロー選手の髪の薄毛化は、すでに始まっているでしょうからね。
では、薄毛自体の遺伝子が無いだとしたら、親から子へ何が遺伝して薄毛は引き起こされるのでしょうか?
遺伝するのは脱毛ホルモンの影響の受けやすさ
遺伝で薄毛が起こる理由を解説するためには、薄毛が起こる原因自体を知る必要があります。そこで、まずはどうして男性型脱毛症(AGA)で抜け毛は起こるのかについて、以下でお伝えしますので、そちらをご覧ください。男性型脱毛症で髪が抜けるのは、酵素の『5αリアクターゼ』と男性ホルモンの『テストステロン』との2つが関係しています。
酵素『5αリアクターゼ』とは、私たちの髪の毛母細胞に存在している酵素となります。そして、この酵素が頭皮下部の毛細血管に流れる男性ホルモン『テストステロン』に作用することで、抜け毛を引き起こす脱毛ホルモン『ジヒドロテストステロン(DHT)』へと変化するんですね。
脱毛ホルモンという名前からも分かるとおり、このジヒドロテストステロンが抜け毛を引き起こす原因となります。これが、男性型脱毛症(AGA)で抜け毛が起こるメカニズムです。
紹介した抜け毛が起きるメカニズムについて、最初は少し難しい内容と感じるかもしれませんが、ゆっくりと読んで頂ければご理解して頂ける内容ですので、ぜひ何回か読んでみてください。
なお、毛母細胞の存在する酵素『5αリアクターゼ』には、Ⅰ型とⅡ型があるのですが、抜け毛を引き起こすジヒドロテストステロンを生成するのは、Ⅱ型の方のみとなります。そして、髪の中でⅡ型の5αリアクターゼが存在するのは、頭頂部と前頭部だけです。
そのため、薄毛が進行してもⅡ型の『5αリアクターゼ』が存在しない後頭部や側頭部の髪は無くならないわけです。
ここで紹介した男性型脱毛症が起こるメカニズムはとても重要ですので、ぜひ理解をしておいてくださいね^^
まとめると、5αリアクターゼの働きが強いほど、よりたくさんの脱毛ホルモン『ジヒドロテストステロン』が生成されて、その影響を受けやすい人ほど薄毛になりやすくなるわけです。
そして、現在の育毛分野の研究では、遺伝で親から子へ伝達するのは、脱毛ホルモン『ジヒドロステロン』の影響の受けやすさとされています。
つまり、薄毛そのものが遺伝するわけでは無いですが、脱毛ホルモンの影響の受けやすい性質は遺伝するため、親が薄毛の場合、息子も薄毛になる可能性も高いんですね。
しかし、最近ではミノキシジル(商品名:リアップX5やロゲイン)やフィナステリド(商品名:プロペシア)のような薄毛を予防するための育毛剤もありますし、自毛植毛のような画期的な方法もあります。

ミノキシジルやフィナステリドを処方してくれるお勧めのクリニックについては、下記の記事をご参照ください。
おすすめの薄毛治療の病院
ですので、正しい知識を身に着けて薄毛改善に取り組めば、親が薄毛だからと言って、諦める必要はありませんからね。
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