植毛する髪はグラフト単位で分ける【自毛植毛FUT法の特徴】
下記に掲載している前回の記事では、自毛植毛法の1つであるFUT法のについて、その特徴とメリット・デメリットを詳しく解説させて頂きました。
⇒ 自毛植毛のFUT法とは【よくわかるメリットとデメリット】
上述した記事で紹介したように、FUT法は植毛先進国のアメリカでは主流として行われている治療法となり、今後日本でも手術を受ける方が爆発的に増えると考えられます。
参考情報としてお伝えしておくと、日本で行われている人工毛の植毛術はアメリカでは安全上の理由から法律で禁止をされているんですね。人工毛は植えても生着する確率が低く、半年から1年周期で追加で植えることが必要です。そんな手術なんて、誰だってしたがるはずがありませんよね。
今後、植毛に関する正しい情報が広まるにつれて、これからは人工毛植毛を受ける患者さんは、ますます減少していき、代わりにFUT法のような自毛植毛を受ける方が、どんどん増加していくと私は考えています。
そこで、こちらの記事では自毛植毛のFUT法について、より詳しく理解して頂くために、FUT法の特徴である植える髪の株分けについて解説させて頂きます。
FUT法の特徴は株分け

他の自毛植毛と同様に、FUT法でも脱毛ホルモン『ジヒドロテストステロン』の影響を受けにくい後頭部や側頭部の髪を、生え際や前頭部の毛量の少ない部分に植え付けています。
ただし、FUT方が他の手法と異なるのは、植え付ける髪を毛穴から生えている毛の本数毎に分けるところです。
毛穴が出ている髪は決して1本ずつというわけではありません。2本や3本の場合だってあるんですね。そして、FUT法では、それらを髪の本数毎に分類していきます。
つまり、後頭部から切り取った髪を1つの毛穴毎(フォーキュラーユニット毎)に切り分けていくんですね。この作業のことを株分けと呼び、分けられ株のことを『グラフト』と呼びます。
なお、良心的なクリニックでは、FUT法の手術価格は毛の数では無く、植え付け作業が行われるグラフト単位で行われます。例えば、下記画像は、湘南美容外科での植毛料金ですが『グラフト単位』での表示です。

また、株分け作業は手作業で行われるのですが、1つのグラフトは非常に小さいものであるため、正確に株分けをするためには、高額な電子顕微鏡が必要になってきます。そして、高価な設備が必要なため、日本のクリニックでは、いまだにFUT法の施術を受けられないところが多いんですね。
なお、株分けされたユニットは1本毛、2本毛、3本毛ごとに3種類のグラフトにサイズ分けをされて、植毛をされたあとの髪の濃さが自然になるような配置で植え付けられていきます。
例えば、薄い方が自然に見える生え際は1本毛を植え、濃く見えた方が自然な中央部は2本毛や3本毛を植えるという
ようにです。
また、植え付けるのは髪は毛穴単位と小さくなるため、細かな植毛が可能となります。その結果、髪の密度が高くて見た目の濃い髪を実現することができるんですね。
まとめると、FUT法は株分けをして適切な濃さのグラフトを、適切な場所に密集して植えこることが可能なため、『自然な生え方』と『濃さ』が実現ができます。
なお、デメリットを挙げるとすれば、施術をするクリニックが日本国内ではまだ少ない点でしょう。しかし、FUT法は日帰り手術が可能ですので、その点についても大きな問題にはならないかと思います。メリットの多い手法ですので、自毛植毛を検討している方は、ぜひFUT法を候補の1つとして考えてみてくださいね。
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