2回目の自毛植毛までの期間はどのくらい空ければ良い?
一度に1500グラフト(およそ3000本)のメガセッションの自毛植毛手術※をできる技量と設備を兼ね備えたクリニックが、日本国内にも徐々に登場しています。
※ 一度の手術で1500グラフト(毛の本数にすると約3000本くらい)の植毛を行うことを、メガセッションと呼びます。
少し前までは、技術レベルの高いFUT法のような方式で自毛植毛手術を受けるためには、アメリカに行くくらいしか方法はありませんでした。そのことを考えると、少しずつとは言え日本国内でも、FUT法でメガセッション手術を受けるクリニックが増えてきているのは、患者さんにとっては良いことだと思います。
しかし、そのように患者さんにとっては嬉しい環境ができつつありますが、全ての方が必ずしも1回の手術でだけ満足できるヘアボリュームを獲得できるわけではありません。
現在、主に行われている自毛植毛法である『FUT法』、『FUE法』、『単一植毛法』、『ARTAS・ロボット植毛』は全て、植え付けを丁寧に手作業で行う手法です。そのため、1回植毛できる本数には限りがあり、患者さんによっては2回以上植毛をしなくては、望んでいるだけの量と濃さを獲得できないこともあります。
では、2回目の植毛手術は前回の植毛手術を受けてから、すぐに手術をしてもらうことができるのでしょうか?以下では、その点について、詳しく解説させていただきます。
2回目の植毛まではこのくらいの期間を空けるべき
まずお伝えしておくと、1回目の手術のあとすぐに2回目の植毛を受けることはできません。では、どのくらいの期間をあければ良いのかですが、これは髪を植える場所が前回と同じ場所か、それとも全く違う場所かによって異なってきます。1回目の違う場所に植毛をする場合
1回目と異なる場所に植毛をする場合は、髪を採取する部分の皮膚の状態が回復するのを待てば良いだけですから、期間は短くても大丈夫です。だいたい3ヶ月もすれば、縫合した箇所や頭皮の張りが徐々に回復してくるでしょうから、そのくらいの時間をおけば、2回目の植毛が可能となるでしょう。また、FUE法のようにメスを使わない、縫わないタイプの手術を行った場合は、さらに短い期間で2回目の植毛ができるようになります。
1回目と同じ場所に植毛する場合
髪の濃さとボリュームとアップするために、1回目と同じ場所に植毛をする場合は、さらに長い期間を待つ必要が出てきます。その理由は1回に植えた髪が一度抜けて、発毛をするのを待たなくてはいけないからです。なぜ、同じ場所に髪を植える場合は、長期間待たなくてはいけないかと言うと、前回植毛した髪がしっかりと発毛をする前に、次の植毛手術を行ってしまうと、頭皮に毛を植えるための切り込み(スリット)を入れる際に、前回植毛した髪の毛根を傷つけてしまう可能性があるからです。
そのような状態になってしまっては、いくら髪を植えても、濃さをアップさせることは難しくなります。ですから、ある程度の期間を開けて、前回植毛した髪が発毛するのを待てなくてはいけないんですね。期間にして10ヶ月程度は待つべきでしょう。
以上が2回目の植毛の際に、あけるべき期間の目安となります。
早く濃くしたいという気持ちは分かりますが、『急いては事を仕損じる』のようなことわざもあるくらいですから、決してあせらずに、ゆっくりと髪のボリュームをアップさせることが、後悔しない植毛をするためには重要です。それに、じっくりと濃くすれば、周りからも自然に見えるというメリットもありますからね^^
この記事へのコメントはありません。
コメントする