プロペシアの効果は毛の太さが10%アップするだけ?
審査の厳しいアメリカの食品医薬品局のFDAがミノキシジルと共に、薄毛の治療薬として認めているもの『フィナステリド』があります。商品名としては、アメリカのメルク社が『プロぺシア』として販売しているため、そちらでの名前を知っている方は多いはずです。
なお、プロペシアはアメリカだけでなく、ヨーロッパ、アジアなどの様々な国でAGA治療のために使用されており、もちろん日本でも薄毛治療のために活用されています※。
※ 参考情報ですが、プロペシアに含有されるフィナステリドは、日本皮膚科学会が発行する男性型診療ガイドラインにもミノキシジル(リアップやロゲインに配合される成分)と並んで、推奨度Aと評価されている治療薬です。
では、そのプロペシアですが、実際に使うとどの程度、薄毛は改善されるのでしょうか?
臨床試験でも成果が出ていますし、市場での実績もある薬ですので、薄毛に効くというのを知っている方は多いはずです。しかし、どの程度の効果が出るのかについては、理解をされている方が少ないように感じます。
フサフサにしたいから飲んでいたのに、実は抜け毛予防くらいしか効果がないのでしたら、いくら飲み続けても意味がありませんからね。そこで以下ではその効果について、詳しく紹介させて頂きます。プロペシアの使用を検討している方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
プロペシアだけでフサフサにするのは難しい

それでは先ほどの問いの答えですが、日本人を含むアジア人の場合は、プロペシアを飲みつづけた場合の効果は、『髪の太さが10%増える程度』と言われています。もちろん、個人差はありますので、多少の違いはあるかもしれませんが、だいたいその程度だと、お考えください。
つまり、プロペシアは決して髪をフサフサにするための、薬では無いんですね。その働きは、毛根にある酵素『5αリアクターゼ』の働きを抑制して、脱毛ホルモン『ジヒドロテストステロン(DHT)』の生成を減らすことになります。
ですので、発毛というよりも抜け毛を予防して、ヘアサイクルを正常化させることが目的の薬なわけです。そして、ヘアサイクルが正常化した影響として、髪の成長期が長くなりますので、毛が太く育っていきます。
ただし、あくまで今ある毛を太く育ているだけですので、元々髪がなかったり、細毛の場合はいくら使用しても大きな変化は期待できません。細毛の人が毛の直径を10%太くしたところで、大きな変化は期待できませんからね。
ですから、髪が細いという方や、薄毛が進行して地肌見えてしまっているという方は、プロペシアだけでフサフサな状態に戻すことを、期待しない方が良いでしょう。
もし、そのような状態から本気で薄毛改善に取り組むつもりでしたら、薄毛部分の毛量を物理的に増やすことができる自毛植毛手術をお勧めします。自毛植毛法を取り扱っている各クリニックと、その評価については次のページで紹介していますので、よろしければご覧になってみてください。
各自毛植毛クリニックの評価まとめ【結局おすすめはどの病院なの?】